聴覚障がい者にどのようなイメージを持っていますか。『僕らには僕らの言葉がある』(KADOKAWA)は、初の「インテグレーション生」として一般高校に入学したろう者の真白と、聴者のキャッチャー野中の感情が丁寧に描かれている漫画です。聴こえる人たちの思い込みや偏見も描かれていて、読んでいてはっとさせられます。作者の詠里さんに作品を描く中での思いや、世間の「聴覚障がい者」へのイメージについてなどお話を伺いました。 【漫画】『僕らには僕らの言葉がある』(KADOKAWA)より ■手話が完璧でなくてもコミュニケーションは取れる ――「聴こえない高校球児と彼らを取り巻く聴こえる人々」というテーマにたどり着くまでの経緯を教えていただけますか。 今まで「野球をしている人」を描いてきて、その関連で題材を探していたところ、8年ほど前にNHKで放送されていた、ろうの高校球児が一般の高校の野球部に入って活動している