北海道の高齢者施設などで腸管出血性大腸菌「O(オー)157」による集団感染が起き、約110人が感染、幼児を含む7人が死亡した食中毒事件。原因は白菜の浅漬けだった。O157による食中毒に関連して、生の牛レバー(肝臓)の提供・販売が7月に禁止となったばかりだが、食中毒は汚染された野菜や果物、水などの摂取でも起こる。気温が高く、夏バテなどで体力が落ちているこの時期は、感染で重症化する可能性もあり、乳幼児や高齢者がいる家庭では十分な注意が必要だ。(平沢裕子)意外だが… 今回の食中毒の原因となった白菜の浅漬けは、白菜、キュウリ、ニンジンをつけ込んだものだ。野菜が感染源と聞いて意外と思った人も多いだろう。昨年、ドイツを中心に欧州を襲った「O104」による食中毒もスプラウトなどの新芽野菜が原因とみられる。 京都大学東南アジア研究所の西渕光昭教授(病原細菌学)は「欧米では生ポテト、サンドイッチ、リンゴジュ