仕事をしていたある夜のこと。米国ロスアラモス国立研究所のリモートセンシングの専門家であるマイケル・ピーターソン氏は、巨大なクモを発見した。クモと言っても、8本脚のあの生きものではない。クモのような形に広がる巨大な稲妻「スパイダー・ライトニング」が、コンピューターディスプレイの中に現れたのだ。このタイプの稲妻は、嵐の空をジグザグに切り裂きながら数百kmにわたって広がることがある。 ギャラリー:美しくて恐ろしい世界の雷雲 写真11点 「ただただ呆気にとられていました」と氏は振り返る。 そこでピーターソン氏が分析を行ったところ、放電路の長さと持続時間の新記録が樹立されていたことが明らかになった。長さの新記録は全長673kmで、これはブラジル上空を駆け抜けていた。673kmと言うと、東京から広島までの距離にほぼ等しい。持続時間のほうは、米国中部の空を13.5秒にもわたって明るく照らした稲妻だった。
直径427フィート(約130メートル)の小惑星が7月25日、地球から4万5000マイル(約7万2000キロメートル)ほどの距離を通過した。 【全画像をみる】天文学者も数日前まで気付かず…… 直径約130メートルの小惑星が地球とニアミスしていた 小さいとはいえ、小惑星の衝突の威力は大量の核兵器にも匹敵し、いくつもの都市を破壊することになるだろう。 アメリカ航空宇宙局(NASA)やその他の専門機関は、宇宙のこうした物体を見つけるツールを持っているが、地球に接近する全ての小惑星を追跡するのは難しい。 中でも、今回の小惑星「2019 OK」には、天文学者たちは接近の数日前まで気付いていなかった。この時点で、既存の技術を用いて小惑星を破壊したり、その軌道を変えさせるのに十分な時間は残っていなかった。 直径130メートルの小惑星が7月25日、地球の約7万2000キロメートルほどの距離を通過した。 遠く
by OIST ドラマなどで窃盗をとがめられた犯人が「この手が勝手にやったんです」と供述するシーンを目にしたことがある人も多いはず。人間社会ではこんな言い訳は通用しませんが、最近の研究結果では、タコの触手は実際に本体とは独立して制御されていることが示唆されています。 Researchers model how octopus arms make decisions - AGU Newsroom https://news.agu.org/press-release/researchers-model-how-octopus-arms-make-decisions/ Octopus Arms Are Capable of Making Decisions Without Input From Their Brains https://www.sciencealert.com/here-s-ho
ハーバード大学のManasvi Lingam氏らによる研究チームは、生命にとっては厳しい場所であるとされてきた銀河中心核の環境を再検討した結果、超大質量ブラックホールの周囲において生命の存続に適したゴルディロックスゾーン(ハビタブルゾーン)が存在し得るとする研究結果を発表しました。成果は論文にまとめられ、2019年5月24日付で発表されています。 銀河の中心には太陽の数百万倍の質量を持った超大質量ブラックホールが存在するとされており、その周囲にはブラックホールに引き寄せられたガスや塵などが集まって高速で回転する降着円盤が形成されています。 降着円盤はX線や紫外線といった強力な電磁波を放射しており、特に活発なものは活動銀河核やクエーサーとも呼ばれます。その電磁波は周辺の天体に大きな影響を与えられるほど強く、天の川銀河に存在するとされる超大質量ブラックホール「いて座A*(エースター)」の場合、
by NASA NASAが測定した月の重力分布をベイラー大学の研究チームが分析したところ、月のクレーターの地下深くに異常な重力源があることが判明。さらに詳細な分析を行った結果、研究チームはクレーターの地下に少なくとも2000兆トン以上の質量をもつ超巨大な物体が存在する可能性が高いと発表しました。 Deep Structure of the Lunar South Pole‐Aitken Basin - James - - Geophysical Research Letters - Wiley Online Library https://agupubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1029/2019GL082252 Mass Anomaly Detected Under the Moon’s Largest Crater | Media and
【AFP=時事】月は徐々に縮んでおり、その結果、月面に「しわ」ができたり、地震が起きたりしている──米航空宇宙局(NASA)の無人月探査機「ルナー・リコナイサンス・オービター(LRO)」が撮影した画像1万2000点以上を解析した調査結果が13日、発表された。 【特集】地球の衛星「月」 ─ 月食、アポロ計画、スーパームーン 調査で判明したことによると、北極近くに位置するクレーター「氷の海(マレ・フリゴリス、Mare Frigoris)」は移動しており、亀裂が発生しているという。氷の海は多くの広大なクレーターの一つで、地質学的な観点から活動がないと長らく考えられてきた。 地球とは異なり、月にはプレート運動がない。代わりに45億年前に誕生してから徐々に冷却していることで起きる地殻活動が存在する。これにより、まるでブドウがしなびてレーズンになるように月面に「しわ」が生じている。 月の地殻はもろいた
米フェルミ国立加速器研究所(イリノイ州)は7日、同研究所の大型加速器テバトロンで、現代素粒子物理学の枠組みである「標準模型」で想定されない全く未知の粒子が見つかった可能性がある、と発表した。自然界にある4種類の力以外の力の存在を示唆しており、確認されれば、私たちの自然観を変えるノーベル賞級の発見となる。 自然界には、比較的なじみのある重力や電磁力に加え、原子核の中で陽子と中性子を結びつける「強い力」と、原子核の崩壊を起こす「弱い力」と計四つの力があると考えられる。標準模型は重力を除く三つをうまく説明し、反する現象がほとんど見つからないことから、自然をよく記述すると考えられている。 ところがテバトロンの実験で、トップクォークと呼ばれる素粒子よりやや軽い質量(140ギガ電子ボルト程度)を持ち、「第五の力」ともいうべき未知の力の特徴がある粒子の存在を示すデータが得られた。 この粒子は質量の
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