朝日新聞の幼稚な慰安婦デマをみると、戦争の総括はまったく終わっていないと思う。その最大の障害になっているのは、これを「侵略戦争」と一くくりにして断罪する朝日のような一派だが、他方でそれに反論する人々は「南京大虐殺はなかった」とか「強制連行はなかった」という逆のデマに走る。 日本は韓国を平和的に併合したので、これは侵略ではない。国際法的にも侵略と呼べるのは、満州事変以降である。これについては新しい事実が出てきて、昔の「大恐慌の中で領土拡大のために関東軍が独走した」みたいな話は、今では否定されている。 『昭和陸軍の軌跡』で著者も書いているように、満州事変は突発事件ではなく、陸軍の中の一夕会と呼ばれる強硬派が計画的にしくんだ陸軍内クーデタのようなものだ。主流の宇垣派は不拡大方針だったが、永田鉄山と石原莞爾が組んで既成事実をつくったのだ。彼らの「満蒙領有方針」は1928年に決まっており、大恐慌とも