このような大規模な施設が建設された背景として、トレーニングセンター建設当時は同時期に進行していた新東京国際空港の建設に対して大規模な反対運動が生じており、代執行では多数の死傷者を出したような世相であり、中山競馬場においても地権者会とJRAの間で深刻なトラブルが生じていたことから、「万が一の事態」が生じたときには美浦で競馬を開催することを企図していたことがあるといわれる[2]。 また、敷地内には競走馬のトレーニングのための施設だけではなく、競馬関係者とその家族の生活空間も設置されており、トレーニングセンターで人馬を集約管理するシステムが形成されている。競走の公正確保や防疫という観点から、厩舎やコースがある区域への入口には入退場のゲート[注釈 1]が設置されチェックがなされており、許可を持たない部外者の業務区画への立ち入りは常時厳しく制限されている。業務区域に一般的な競馬ファンが入場できる機会