全国各地で「ツタヤ図書館」の建設計画が進んでいる。駅前中心街の活性化が課題の自治体ばかりで、その起爆剤にと新しい形の図書館に期待する。一方で反対の声も根強く、住民運動も起きた。様々な思いが複雑に絡み合う「ツタヤ図書館」はどこに向かうのか。関係自治体を取材した。 岡山・高梁、人口減に危機感 10月下旬の平日、岡山県高梁市のJR備中高梁駅を訪れると、周囲にはコンビニが1軒あるだけで、歩く人もまばらだった。4階建て複合施設の建設工事が9月に始まった駅北側では、ショベルカーが土を掘り起こしていた。建設計画の中核施設は、カフェや書店を併設した図書館だ。2階の一部と3、4階に入る。 レンタル大手「ツタヤ」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に指定管理者として運営を任せ、来年12月に開館する見通し。年中無休で午前9時から午後9時まで利用でき、年間入館者数は20万人を見込む。市の担当者は