言語が機能する日本に 歴史学者の與那覇潤(よなはじゅん)さん(38)が、自身のうつ=1=体験と平成史を重ねて論じる「知性は死なない」(文芸春秋)を刊行した。2011年の「中国化する日本」(同)で、若手論客としても注目された與那覇さんだが、15年から2年間の休職を経て、17年に大学の職を辞していた。「病を得て初めてわかった」という、うつと重なる時代の空気を語ってもらった。【聞き手・鈴木英生】 --「知性は死なない」の冒頭で、うつの基礎知識を書きました。
「今まで、一生懸命頑張ってきたわけですよ。就職も厳しくてようやく掴んだ仕事で、だんだん認められてきて。仕事でようやく『認められた』って思ったのが30過ぎ。結婚なんてまだまだ考える余裕なくて、突っ走ってきて...。じゃあ結婚しようかなって思ったら、『いや、もう40代の女性なんて枠ないですよ』って...」 この言葉は、5月17日に出版される私の新刊『非正規・単身・アラフォー女性 「失われた世代」の絶望と希望』(光文社新書)のまえがきから引用したものである。思いを吐露してくれたのは、結婚相談所に登録する40代の女性。彼女だけでなく、心からの叫びのような声を、多くのアラフォー女性たちから聞いた。 自分たちが社会に出る頃には就職氷河期で、それでもなんとか働いてきた。「35歳定年説」なんて言葉もある派遣の仕事も、率先して人の仕事を手伝ったりして契約更新のため頑張ってきた。結婚や出産なんて、考える余裕が
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