【ソウル=宇恵一郎】韓国のバイオ関連企業が、9月ごろ、北朝鮮の金正日総書記の脳卒中を、幹細胞を使って治療する可能性について、北朝鮮当局から第三者を通じて打診を受けていたことが、23日、明らかになった。 この企業によると、北朝鮮とパイプのある韓国の宗教関係者を通じて、幹細胞治療の効果に関して問い合わせがあり、「金総書記の幹細胞を送るので、培養して送り返してほしい」と依頼されたという。同社では培養と技術情報の提供はしなかったという。 金総書記は2008年8月に脳卒中で倒れ、その後、回復し、今年9月ごろも精力的に現地指導を行っていた。北朝鮮当局が最先端の医療技術を活用して総書記の後遺症を改善しようとした可能性がある。