既存のコロナ治療薬には、ウイルスが体内のタンパク質に結合するのを阻害する抗体薬や、ウイルス増殖を防ぐ抗ウイルス薬がある。これに対し、今回の細胞製剤はウイルスに感染した細胞を殺傷する仕組みで、静脈に点滴投与する。特に免疫力の低下でコロナが重症化したがん患者らに効果が見込め、ウイルス株の変異にも強いという。 同研究所などは、ヒトES細胞からコロナ治療用の免疫細胞「キラーT細胞」を作製することに成功した。藤田医科大で血液がんの患者らを対象に3年後に臨床試験を行い、2029年度の実用化を目指す。
動画投稿サイト「ユーチューブ」に公開した動画が著作権侵害との指摘を受けて削除され、精神的苦痛を負ったとして、富山県のユーチューバーの女性が、京都市東山区の女性ユーチューバーら2人に計118万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、京都地裁であった。長谷部幸弥裁判長は女性の動画は著作権侵害に当たらず、削除によって精神的苦痛を負ったとして、被告側に約7万円の賠償を命じた。 判決によると、原告女性と被告女性はともに編み物を編む場面や作品を動画で公開している。被告女性は昨年2月、ユーチューブ側に原告女性の著作権侵害を通知し、動画2本が削除された。 判決理由で長谷部裁判長は、原告女性と被告女性の動画を比較し、「ことさらに類似しているとは認められず、著作権侵害とは認められない」と指摘。「著作権侵害を通知する者は、侵害の有無について一定の確認を行うべき」とした上で、独自の見解で通知した行為に著しい注意義
財政難を繰り返し訴えている京都市が、250万円をかけて新たな広報用のキャラクターを作成したことが分かった。数多くのキャラクターを抱えている上、保育料値上げなどさまざまな市民サービスの削減を打ち出している中での「新キャラ」制作だけに、疑問の声が上がりそうだ。 キャラクターの名称は「京乃(きょうの)つかさ」。大学生という設定で、銀色の髪で中性的な姿が特徴となっている。5月1日号の市民しんぶん(市広報誌)で初めてイラストが掲載されて以降、毎月登場し、京都の自然環境やかつて市内を走った市電などを紹介。8月には市バス、市営地下鉄の共通乗車券「トラフィカ京カード」のデザインにも登場するなど、徐々に活躍の幅を広げている。 市広報課によると、イラスト代250万円は、2020年度の市民しんぶんの制作費約1億1千万円の中から捻出し、市内のデザイン会社に制作を発注したという。 ただ、市には既に約140体のキャラ
高齢者ワクチン、京都市は「7月完了」と言うけれど 「私の予約は10月」「正直に答えていない」疑問の声続々 2021年5月20日 14:00 高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種を巡る京都新聞社の調査で、京都市が「7月末までに完了することは可能」と回答したことに、読者から疑問の声が寄せられている。「私の予約は9月と10月だ」など市の回答と食い違う声が多い。市も接種を行う地域の医療機関で8月以降にも予約が入っている現状を把握しており、市内部から「現状では厳しい」との声が聞かれる。 京都新聞社は今月10~13日、京都府内全26市町村に対し、政府が強く求める「7月末までの完了」が可能かどうかを尋ねた。選択肢は「可能」「困難」「分からない」の3択だったが、府内で最多の高齢者がいる京都市は「可能」と回答し、「接種を希望される全ての高齢者の方に7月末までに接種を受けていただけるよう進めている」とした
2007年12月に認知症の高齢男性が電車にはねられて亡くなり、遺族が鉄道会社から高額な損害賠償を請求された訴訟は、最高裁判決で遺族が逆転勝訴した。家族だけが責任を抱えなくてもいいとの初の司法判断で、地域で自分らしく暮らし続けたい認知症の人を勇気づけた。判決から3月で5年、その意義と課題を探った。 ■「はねられたらしい、急いで帰ってきて」 日が落ち、辺りは暗くなり始めていた。2007年12月7日午後5時ごろ、愛知県大府市。高井隆一さん(70)の父良雄さん=享年(91)=がデイサービスから帰宅して間もなく外へ出ていった。同居の母がうたた寝した、わずか6、7分の間だった。 隆一さんは東京都内の勤務先で、大府市に住む妻からの電話を受けた。取り乱した様子が伝わってきた。「(良雄さんが)JRの駅構内で電車にはねられたらしい。急いで帰ってきて」 ■一審名古屋地裁は、高額賠償を認める判決 良雄さんは認知症
京の風物詩「大文字」を勝手に点灯、大規模ないたずら? 騒然、憤る大文字保存会 京都府警にも相談 2020年8月9日 13:48
大久保容疑者が経営するクリニックを家宅捜索し、押収品を運ぶ捜査員=23日午前11時25分、宮城県名取市) 全身の筋肉が動かなくなっていく神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症した京都市中京区の女性に薬物を投与して殺害したとして、京都府警が、嘱託殺人の疑いで、呼吸器内科医の大久保愉一容疑者(42)=仙台市=と、医師の山本直樹容疑者(43)=東京都=を逮捕した事件で、大久保容疑者は、厚生労働省の医系技官として約7年半働いていたことが、関係者らへの取材で23日分かった。 また、医師2人のうち大久保容疑者は「高齢者は見るからにゾンビ」などとネットに仮名で投稿し、高齢者への医療は社会資源の無駄、寝たきり高齢者はどこかに棄てるべきと優生思想的な主張を繰り返し、安楽死法制化にたびたび言及していた。 大久保容疑者が記したとみられるブログ「高齢者を『枯らす』技術」やツイッターには、安楽死に賛同する投稿
第2次世界大戦中に細菌戦の研究をした「731部隊」を本部とする旧関東軍防疫給水部(関防給)について調査している滋賀医科大名誉教授らが19日、戦後に政府が作成した関防給に関する公文書を発見し、組織機構や支部の隊員の所属、敗戦前後の行動の一端が明らかになったと発表した。支部で細菌を生産していたことも公文書で初めて裏付けられたという。「不明な点が多い組織の隊員一人一人の情報や、元隊員の証言などの根拠となる文書で、歴史を検証する上で意義深い」としている。 公文書は1950~51年に作成された「関東軍防疫給水部部隊概況」。滋賀医大名誉教授の西山勝夫さん(78)らが昨年、国立公文書館で見つけ、今年3月までに公開された計41枚を分析した。 公文書から、関防給は本部と五つの支部などから成り、それぞれの組織機構も裏付けられた。大連支部については「終戦時迄(まで)主として細菌の研究及(および)生産に住じていた
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、京都の病院がマスク不足への対応に追われている。感染リスクが高い病院では通常、医師や看護師らが一日に何度もマスクを交換するが、現在は支給数の制限や節約の呼び掛けをしている。京都大医学部付属病院(京都市左京区)では使用数が原則として1週間1枚になっている。京都市内の病院関係者からは「マスクを確保できる見込みは立っていない」と不安の声が漏れる。 「1週間に1枚しか使えないなんて衛生上あり得ない」。京大病院に勤める女性医師は訴える。普段は診察や手術のたびにマスクを交換していた。だがマスクの確保が不安定になったとして、2月に医師や看護師らに対し1人当たり1日1枚の使用とする旨が病院から通知された。3月6日には原則として1週間1枚の使用制限が伝えられたという。 感染制御の専門知識を持つこの医師は「マスクのフィルター機能が損なわれるので1日1枚が限度」と指摘。新型コ
第2次世界大戦中に細菌戦の準備を進めた旧関東軍防疫給水部(731部隊)について、戦後に日本政府が作成した公文書が6日までに、発見された。京都帝大などから派遣された医師らが人体実験を行ったとされる731部隊について、政府はこれまで国会で政府内に「活動詳細の資料は見当たらない」と答弁をしており、発見した西山勝夫滋賀医大名誉教授は「まだまだ731部隊に関係する資料が埋もれている可能性がある」と話している。 発見された公文書は戦後5年目の1950年9月に厚生省(現・厚生労働省)復員局留守業務第三課が作成した「資料通…
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、マスクが売り切れる店舗が京都や滋賀で続出している。購入を制限する店も広がるが、品薄で入荷時期が見通せず…
202人が1世紀前に共同登記したままの空き家。大正期の選挙権獲得運動との関わりが浮上する(京都市北区紫野) 京都市北区紫野に、1919(大正8)年の202人が登記簿上、今も所有者になったままの空き家がある。子孫の一部は処分を検討するが、202人の子どもや配偶者ら法定相続人は千人単位に膨らんでいるとみられ、「全員の同意を得るのは不可能」と途方に暮れる。1世紀前の共同登記の背景には、大正デモクラシー期の選挙権獲得運動との関わりが浮かぶ。 空き家は「青年会館」と呼ばれ、土地とともに地元の青年団員らが資金を出し合って取得したとされる。土地と建物で計22枚の登記簿によると、土地約100平方メートルに延べ床約100平方メートルの木造2階建て。相続登記はこれまで行われておらず、現在の相続人の正確な人数や住所は不明だ。 会館は、大正~昭和前期に、青年団員らによって弁論やボランティアの活動拠点として使われた
献花台で手を合わせる人たち(2日午前11時49分、京都市) 京都市伏見区のアニメ製作会社「京都アニメーション」第1スタジオが放火され、男女35人が死亡、33人が重軽傷を負った事件で、京都府警捜査本部は2日、映画「涼宮ハルヒの消失」などを手掛けた武本康弘監督(47)ら、亡くなった10人の氏名を公表した。18日の事件発生から2週間が経過し、殺人事件としてはきわめて異例なかたちの公表となった。京都府警は「理解を得られ、葬儀を済まされた方、10人を発表した」としている。 残る犠牲者25人の氏名を京都府警はDNA鑑定などで特定しているものの、遺族との調整を踏まえ、公表を見送った。京都府警は「実名を拒否されている方については、引き続き実名公表について説明を行いご理解いただけるよう努力していく」とした。 京都府警は、遺族らの心情に配慮しながら、犠牲者の身元の公表時期や方法について、慎重に検討してきた。事
京都市内最古級とされた川井家住宅。市がマッチング制度などを通じて解体を防ごうとしたが実現しなかった(京都市中京区) 京都市内で最古級とされる町家「川井家住宅」が8月末、解体された。京町家保全継承条例を受け、市は具体策の柱として掲げるマッチング制度の活用で建物の保存活用を目指したが、早くもつまずいた。町家を持つ業者や元所有者は、支援の乏しさを強調。解体を事前に察知するための規制も対象範囲が一部に限られており、「かえって駆け込み的な解体が増えている」と指摘する声も上がっている。 ■京都市、公金支出に応じず 市は、条例で町家を解体する場合は1年前までに所有者が市に届け出ることを今年5月から義務付けた。義務化と同時期に運用を始めたマッチング制度を組み合わせ、保全を図る構えだ。マッチングでは、市に登録した不動産や建築などの団体が、所有者らに利用希望者や活用案を紹介し、売却や賃貸を促す。条例の義務化前
甲賀市が刊行した甲賀忍者資料集の第2弾(同市役所) 「70歳前後より若い者は役に立たない」「学問が盛んになり、秘術が信用されない」。滋賀県甲賀市がこのほど刊行した資料集から、甲賀忍者が江戸時代の平和な世の中で自身の立場の衰退を嘆いたり、将来を不安視する姿が浮き彫りになった。編集した市教育委員会は「忍者が重んじられない状況への危惧など、ここまで切実な肉声を記した記録は珍しい。甲賀に限らず、当時の忍者全体に通じる問題ではないか」としている。 尾張藩に仕官した甲賀忍者に関する古文書の訳文や解説を載せた資料集「甲賀者忍術伝書-尾張藩甲賀者関係史料Ⅱ-」で、昨年刊行した資料集の第2弾。同藩に伝わる文書を紹介し、市内の民家で発見された文書の現代語訳も併載した。 尾張藩の史料は、甲賀の地で暮らしながら「忍び」として同藩に仕えた「甲賀五人」の頭(かしら)である初代木村奥之助(1600年代半ば~1723年)
File Not Found. 該当ページが見つかりません。URLをご確認下さい。 お知らせ 事件・事故のジャンルを除き、過去6年分の主な記事は、インターネットの会員制データベース・サービスの「京都新聞データベース plus 日経テレコン」(http://telecom.nikkei.co.jp/public/guide/kyoto/)もしくは「日経テレコン」(本社・東京 http://telecom.nikkei.co.jp/)、「ジー・サーチ」(本社・東京、 http://www.gsh.co.jp)のいずれでも見ることができます。また、登録したジャンルの記事を毎日、ネット経由で会員に届ける会員制データベース・サービス「スカラコミュニケーションズ」(本社・東京、http://scala-com.jp/brain/) も利用できます。閲読はともに有料です。 購読申し込みは下記のページから
アマゾンに出品された「お坊さん便」 「私、カートに入れられました。お買い上げありがとうございます」 2015年12月、インターネット通販大手アマゾンジャパン(東京都)のサイトに「お坊さん便 法事法要手配チケット」が初出品された。京都府南部の20代僧侶は当時、“派遣仲間”と冗談交じりにスマホでやり取りした。「僧侶派遣は以前からあったが、これで知名度が一気に上がった」 お坊さん便のアマゾンでのカテゴリーは「ホーム&キッチン」。花束を持つ夫婦が僧侶と向き合う写真のサイトで、手配チケットをカートに入れて届け先を選択、注文を確定する。手続きは他の商品と同じ。車代や心付け、お布施を含む料金は定額だ。クレジットカードで決済でき、アマゾンポイントも使える。別に戒名のチケットもある。レビューに賛否を含む約200件の感想が書かれている。 出品したのは東京都品川区の葬儀関連会社。寺と付き合いがなく、お布施の相場
赤色の範囲が鳥獣保護区、黄色のポイントがイノシシの出没地点。鳥獣保護区内や周辺に集中している 平安神宮や南禅寺など観光名所が集まる京都市左京区の岡崎地域などに、イノシシが相次いで出没している。昨年5月から12月まで7件計10頭が現れ、市街地を逃げ回る騒ぎとなり、けが人も複数出ている。府内に生息するイノシシは約6万頭と推定され、増加傾向にあるという。専門家は「今後、京都市内で爆発的にイノシシが増える恐れがある」と指摘し、捕獲や防護柵の設置など対策強化の重要性を訴える。 ■市街地通じる「獣道」 市内では昨年5月に東山区のウエスティン都ホテルに1頭が現れ、6月に京都大熊野寮(左京区)に1頭、10月に河原町二条付近(中京区)に1頭と相次いだ。秋以降は岡崎地域に集中し。11月に平安神宮に1頭、12月に東山中高の校内に2頭、京都市動物園や市美術館近くの琵琶湖疏水に4頭が現れた。 市自治推進室の式部圭課
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