拙著「コーディングを支える技術」の第5章「関数」では、P.50で「再帰呼び出しを使っているプログラムは、再帰呼び出しを使わなくても書くことができる」と説明しました。この件に関してここで補足記事として解説することにしました。 P.53の簡単な再帰呼び出しの例(total関数)をターゲットにします。これは空行とコメントを除くと8行の簡単な例です。このコードから、挙動を変えずに再帰呼び出しを取り除いてみましょう。腕に自身のある人はは続きを読む前に自分で実装してみるとよいでしょう。 チャレンジする人向けの注意点 今回の対象では再帰呼び出しをしながら行う処理が「要素の足し算」でした。足し算は順番を入れ替えても結果が同じです。なので、うっかり計算の順番を変えてしまっても、結果からは間違いに気付けません。例えば深さ優先探索を幅優先探索に変えてしまうと、[1, [2, 3], 4]が本来の1, 2, 3,