中曽根平和研究所ホーム 研究 外交・安全保障 河西研究助手によるコメンタリー「ロシアの対ウクライナ「特別軍事作戦」開戦経緯の再検討」を掲載しました。 今回のロシア・ウクライナ戦争をめぐっては様々な論点が存在するが、そのなかでも戦争に至る道程において、ロシアの指導部内でどのような議論が交わされたか、開戦準備はいつ頃、誰がどのようにして行ったのか、戦争計画の青写真はいかなるものであったかについてはこれまで不明瞭な点が少なくなかった。 しかるに開戦から一年以上が経過したことによって、ロシアの開戦経緯をめぐる公開情報の量は増大し、その実相に迫ることが一定程度可能となった。本稿では、公開情報に基づいて「特別軍事作戦」の開戦経緯を可能な限り明らかにしつつ、以下の論点について検討を加える。すなわち、①いつ、誰が侵攻を決定したのか、②いかなる作戦計画であったのか、③作戦の蹉跌は何故起きたのか、④今後の見立