なんとも人材が採用しにくい状況になった。中小企業を経営する友人からも先日、「この1年間求人しているけれども、1人も採れていない」と愚痴を聞いたところだ。私は1980年代の前半から労働市場にかかわる仕事をしてきたが、おそらく今が最も採用しにくい環境なのではないだろうか。 過去最高の求人難 「Works」を創刊した20年前(1995年)、このときが逆に一番採用できるときだったのかもしれない。生産年齢人口(15歳から64歳までの人口)は、この年ピークを迎え、8726万人もいた。バブル崩壊後の採用抑制によって、有効求人倍率は0.63倍、新卒(翌春卒)の求人倍率は1.08倍と落ち込み、求人してもたくさんの応募者が集まり、しかも優秀な人材が採れたときだった。逆に現在の生産年齢人口は7681万人。この後、2020年には7340万人、2030年6773万人、2040年5786万人、そして2050年位は50