安倍政権が、関係悪化の続く韓国に対し、「第2弾」の輸出規制強化に踏み切った。韓国は猛反発し、報復措置を打ち出した。トランプ米大統領は同盟国間の対立に積極関与する姿勢を示さず、日韓の緊張は東アジアの安全保障体制も揺さぶっている。 閣議決定の約1時間後、バンコクでは東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓3カ国による外相会議が始まった。 その場で、韓国の康京和(カンギョンファ)外相は「恣意(しい)的な輸出制限」と批判。すると、河野太郎外相は韓国がアジア唯一のホワイト国(輸出優遇国)だったことを踏まえ、「(輸出優遇国になっていない)ASEANの友人からは不満を聞かない」と反論した。 河野氏の発言は波紋を広げる。韓国外交省関係者によると、非公開の議論ではシンガポール外相がこの発言を取り上げ、「(自由貿易の観点から)輸出優遇国は減らすのではなく増やすべきだ」と指摘した。 米国や国際社会の懸念も意に介