「スーパーボランティア」として知られる大分県日出町の尾畠春夫さん(81)が8日、大規模土石流の被害を受けた静岡県熱海市を訪れた。「泥に漬かっている人を引っ張り出してあげたい」と人命救助への参加を希望したが、受け入れ態勢が整っていないとして、実現しなかった。 市役所訪問後に報道陣の取材に応じた尾畠さんは、生存率低下の目安とされる72時間が過ぎた点を問われ「そんなこと関係ない。人間の命はそんな簡単になくなるもんじゃない」と語気を強めた。 尾畠さんは、平成16年の新潟県中越地震から災害ボランティアに取り組み、30年には山口県周防大島町で行方不明になった2歳児を発見し注目を集めた。