ヒトES細胞から脳組織 理研チームが成功2008年11月6日8時9分印刷ソーシャルブックマーク ヒトES細胞から作り出された直径2ミリほどの脳組織の一部。胎児と同じ4層の大脳皮質が確認されたという=理研提供 万能細胞とされるヒトの胚(はい)性幹細胞(ES細胞)から、立体構造を持つ大脳皮質の組織を作り出すことに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の笹井芳樹グループディレクターらのチームが成功した。4層構造で、胎児の脳組織にそっくりだという。6日付で米専門誌セル・ステムセル電子版に掲載される。 これまで、ES細胞から心臓や神経の細胞はできていたが、複雑な立体構造と役割を持つ「組織」ができたのは世界でも初めて。脳ができる仕組みの解明や再生医療、新薬開発の研究につながると期待される。 ES細胞の塊をバラバラにして皿の中で培養液に浮かせ、特殊な薬を入れると神経細胞ができる。1〜2日