「いざというときに祖国のために命をささげる覚悟があること」を他人に要求する方々が最近お元気ですね。 こういう方々は、その他人が「祖国のために命をささげる」べき「いざというとき」として、どのような場面を主として想定しているのでしょうか。「ひとつは芸術や文学など幅広い教養を身に付けて大局観で物事を判断することができる」1万人もの「真のエリート」が「祖国のために命を捧げ」なければ国民生活の安寧を保てない事態というのは、そうそう想定できるものではありません。また、1万人の「真のエリート」に「祖国のために命をささげ」させることにより解決できる問題というのもそうそう想定しがたかったりします。 むしろ、日本が現在おかれている困難の多くが多分に経済的なものであることを考えると、「命をささげる」より「財産をささげ」てくれた方がよほど役に立つのであり、したがって、若者に対して「いざというときに祖国のために命を