イスラム国との戦いは、フセイン体制の亡霊との戦いでもある(2003年12月、体制崩壊後、米軍に発見され拘束されたサダム・フセイン元イラク大統領) Handout CRB- REUTERS パリ同時多発テロの後、国連の安全保障理事会は過激派組織「イスラム国(IS)」による一連のテロを非難し、ISとの戦いのために「あらゆる必要な手段を取る」ことを求める決議を全会一致で可決した。しかし、ISとの戦いについて、どうもイメージがわかない。ISとはどのような組織なのか。国際社会は何と戦っているのだろうか。国連決議ではISの支配地域の根絶も求めているが、それが簡単にはいかないことは、2014年9月から米国が主導する有志連合による空爆が始まって1年以上を経て次第に明らかになってきている。 中東や欧米からくる若者3万人を合わせて10万人以上いるとされる戦闘員を擁し、シリアとイラクにまたがる25万平方キロメー