夫婦が婚姻時に同じ姓にするか別の姓にするか選ぶ「選択的夫婦別姓制度」を柱とする民法改正案の概要を法務省がまとめた。千葉景子法相は、来月の閣議決定を目指し、早期法改正に意欲をみせている。 夫婦別姓制度が家族の一体感を損ない、子供に悪影響を及ぼすことは間違いない。法改正には到底、賛成できない。 制度の概要は平成8年の法制審議会答申と同じ内容で、婚姻時に同姓か別姓か選び、決定後は変更できないほか、別姓夫婦の子供の姓はどちらかに統一する。また改正前に結婚した夫婦も施行後1年以内なら別姓に変更できる。 制度推進派は「反対する人は同姓にすれば」と主張する。だがこの問題は選択の幅が広がる、という問題ではない。夫婦が同じ姓を名乗る現行制度は、日本の伝統的な家族観に基づき責任を共有して一つの家庭をつくり、子供を育てていく家族の絆(きずな)につながる。 親は便利だからと安易に別姓を選ぶとしても、子供には大きな