※編集部より:本稿は、八幡和郎さんの『坂本龍馬の「私の履歴書」』(SB新書・電子版が入手可能)、『「会津の悲劇」に異議あり【日本一のサムライたちはなぜ自滅したのか】』 (晋遊舎新書 S12)をもとに、幕末という時代を坂本龍馬が書く「私の履歴書」として振り返る連載です。(過去記事リンクは文末にあります) ■ ヤクザとかマフィアなどを警察や行政が「活用」することは、古今東西よくあることだ。戦後の日本でも、某有名暴力団の大組長を某警察署が一日組長にしたことがあって、さすがに批判が集中したが、組長としてではなく社長としてお願いしたとか言っていた。 それでは、なぜそんな馬鹿なことをするかといえば、正規の警察や行政官に比べてヤクザはローコストなのだ。 まず、人件費が安い。警官や正規の公務員は給与も安くないし、怪我をしたり死んだりするとかなりの償いが必要だ。ところが、昔のヤクザは普段の生活に関する限り質