レウクトラの戦い-前四世紀の重装歩兵戦術 表紙へ スパルタ表紙へ 目次 a.始めに b.レウクトラの戦い c.レウクトラの戦い以前 d.デリオンの戦い e.コリントス戦争 1.メネアの戦い 前394年 2.コロネイアの戦い 前394年 3.レカイオンの戦い 前392年 4.まとめ f.前四世紀の重装歩兵戦術 g.アテナイの軍事組織 h.スパルタの軍事組織 i.まとめ a.始めに 紀元前371年に、スパルタとテーバイとの間で戦われたレウクトラの戦いはギリシア軍事史上、及び政治史上、極めて重要な地位を占めている。軍事史においてはエパミノンダスの発明とされる斜形陣、政治史においてはスパルタの凋落を決定づけた戦いとされている。 現在、政治史はともかく、軍事史においてはエパミノンダスの戦術が革新的であるとした考えは否定されつつある(1)。 だが、レウクトラの戦いはテーバイとスパルタがそれぞれの方