「無線LANにあまり大きな期待をしないでほしい」――。無線LAN関連の取材をすると、ネットワーク担当者や構築を支援したエンジニアの、こんな声をよく耳にする。 無線LANは家庭ではもちろん、駅やコンビニエンスストアでも無料で利用できるようになっている。比較的新しい無線LANアクセスポイント製品には、1Gビット/秒を超える通信速度をうたうものも登場している。今や「どこでも高速に通信が可能な技術」、というイメージが定着しつつある(写真)。 しかし、そのネットワークを構築・運用する“裏方”であるエンジニアは、思った以上に苦労しているようだ。とりわけ企業の中で使う無線LANは、スペース当たりのアクセスポイントの数が多く、快適な通信環境作りが難しい。冒頭の発言は、有線と同様の高速通信を期待する利用者への、いわば嘆きだ。 こうしたふと漏れた一言には、無線LANを活用するうえでのヒントが隠されている。技術
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