「10年後の日本のため、LNG(液化天然ガス)を最も安く調達せよ」。 この任務を課せられた9つのチームが一斉に議論を始めた。時は桜の開花を待つ3月、場所は都内にあるオフィスビル。9チームのメンバーは中学2年から高校3年までの学生。1チームが4、5名、総勢43名の中高生がLNG調達のポートフォリオを組んでいく。 「カタールから買えば確かに安いが地域の情勢が危ない。だからアメリカを保険で入れました」 「トランプ大統領が国内の雇用を増やすため天然ガスやパイプラインを建設するはず」 「ここはUQT付きで調達しておくしかない」 激論のさなか、普段聞きなれない専門用語が飛び交う。UQTとは“Upward Quantity Tolerance”の略。「必要に応じて契約と同一価格で一定量を買い増せる」というオプションを指す。 ほんの数十分前にUQTの説明を初めて受けた中高生たちは真剣な表情でLNG調達の計
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