11月13日金曜日。世界を震撼させる事件が、再びパリで起きた。 午後9時20分。パリ郊外の国立競技場スタッド・ド・フランス近くで突然、爆発音が響き渡った。爆発すると金属片が飛び散る榴散弾をベルトに満載した男が自爆し、近くにいた1人が巻き添えとなって亡くなった。その5分後、もう1人の男も自爆。スタジアムでは、フランソワ・オランド仏大統領も観戦するドイツ対フランスのサッカー親善試合が佳境を迎えていたが、この爆発についての連絡を受けて観戦を中断、静かにスタジアムを後にしたという。 5分後の9時25分。今度は、パリ市内で悲劇が起きる。東部10区の閑静な住宅街に連なるバーとレストランの前に、黒のセアト(スペインの自動車メーカー)車が止まった。中から出てきた複数の男は、手にしたカラシニコフの銃口を客に向け、15人を殺害。10人を負傷させた。 9時32分、10区の現場からさほど遠くない11区で、複数のレ