【ワシントン=犬塚陽介】一般教書演説では、沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題などでギクシャクする日米関係を反映してか、オバマ大統領が「日本」に言及することは一度もなかった。 多くを国内経済問題に割いた演説では、諸外国の国名が挙げられた機会は少なかった。大統領は、米国がより積極的な経済政策を実行すべきだとの文脈で、中国やドイツ、インドを引き合いに出し「中国もドイツもインドも経済の改善をただ待ってはいない。米国はその後塵(こうじん)を拝することに甘んじない」と述べた。 しかし、国内総生産(GDP)で米国に次ぐ世界第2位の日本の名が、登場することはなかった。 大統領はまた、テロとの戦いに関し、米国は「太平洋地域から南アジア、アラビア半島までの国々との関係を強化してきた」と指摘した。ここでも日本という言葉は使わなかった。 雇用創出策としてのインフラ整備で、フロリダ州への高速鉄道の導入に言及した個所