昨年、同世代の弦楽器の名手たちとMLMダブル・カルテットを立ち上げた反田恭平が、2019年はそれをオーケストラに発展させ、自らの指揮と独奏でモーツァルトのピアノ協奏曲第17番を披露する。そんな反田に彼らと行う7月のツアーについてきいた。 ーーMLMナショナル管弦楽団はどういうオーケストラですか? MLMとはロシア語で「音楽を愛する青年たち」を意味する言葉の頭文字から取りました。昨年、ダブル・カルテット(注:弦楽四重奏2つ分の計8名)で旗揚げしましたが、もともとオーケストラにしていきたいと思っていました。その気持ちはメンバーに伝えてあります。今回は、16名に編成を拡大して、ソリストがたくさんいる室内管弦楽団になりました。 ファゴットの古谷拳一さんはベルリン・フィルのアカデミーにいますし、皆神陽太さんは東京シティ・フィルの首席奏者です。ホルンの鈴木優さんは東京都交響楽団で吹いていて、庄司雄太さ