東京電力福島第1原子力発電所の希釈・放出設備(写真:Rodrigo Reyes Marin/ZUMA Press Wire/共同通信イメージズ) 東京電力福島第1原子力発電所のALPS処理水放出に関して、「有機結合型トリチウム」を根拠に、トリチウムの生体濃縮を主張する人々が存在する。 トリチウムの長期「大量」摂取などによる被曝の危険性は否定できないが、海洋放出はトリチウムを基準値以下に希釈したうえで30年程度にわたって実施されるため、トリチウムを海洋生物が大量に摂取するような状況にはならない。 人間はトリチウムを含め、自然界から日常的に被ばくしている。単にトリチウムのみへ焦点をあて、放射能の危険性を煽ることは、科学的な視点が欠落している。 (谷 龍哉:ネット情報アナリスト) SNS上で、「有機結合型トリチウム」を根拠に「トリチウムは生体濃縮される」といった主張を一部の人たちが熱心に発信して