ぼくは書類を片付けて、窓の外に目をやった。カザフスタンのステップは真ったいらで、なんの特徴もない。人はふつう重要なもののそばには打上げ施設はつくらない。理由はいうまでもない。 子どもたちが恋しかった。 何十人もの子どもたち。いや、何クラスも教えてきたから延べにすれば何百人だ。 (アンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー(下)』早川書房、2021) こんばんは。3県6校で教えてきたから、私も延べにすれば何百人です。隣のクラスの子どもたちとか、学年の子どもたちとか、学校の子どもたちとか、そういったところまで射程を広げていけば、教え子の数は何千人にもなるかもしれません。否、確実にそうなります。ここはカザフスタンではないけれど、私もSF小説『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の主人公である中学校の科学教師ライランド・グレースと同様に、子どもたちが恋しい。夏休みなんて、早く終わってほしい。

