今回から第三章が始まります。 『好色五人女』巻四「恋草からげし八百屋物語」[貞享三(1686)年刊、井原西鶴作] 好色五人女 5巻 [4] - 国立国会図書館デジタルコレクション 【原文】【現代語訳】 雪の夜の情け宿[男女が密会に使う宿] 雪の夜のチョメチョメ宿 油断《ゆだん》のならぬ世の中に、殊更《ことさら》見せまじき物ハ、道中の肌付《はだつ》け金《がね》、酔《ゑ》ひに脇指《わきざし》、娘《むすめ》の際《きハ》に捨《す》て坊主《ぼうず》、 油断のならない世の中で、特に見せてはいけないものは、旅行の時に肌身に付けた金、酔っ払いに脇差、娘の側に世捨て坊主です。 と御寺《ミてら》を立《た》ち帰《かへ》り、其の後ハ厳しく改《あらた》めて、恋を裂きける。 お七には吉三郎を見せてはならないということで、お寺での避難生活から帰ってからは、お七の母親は厳しく監視して、二人の仲を裂いたのでした。 然《さ》

