アマゾンジャパン(以下、アマゾン)の電子書籍契約をめぐって、ついに公正取引委員会が動いた。しかも、定額制読み放題サービス「Kindle Unlimited」ローンチの直後という絶妙なタイミングで。 問題となったのは、彼らが出版社に義務づけた「最恵国条項」(Most Favored Nation)といわれる契約条項。公取は、これが独占禁止法上の「拘束条件付き取引」に当たり、不公正取引の疑いがあるとして、立ち入り調査を行ったと報道されている。 最恵国条項とは、契約相手(ここでは出版社)に対して、価格などの面で最も有利な条件を自社に与えるよう契約で義務づけることをいう。どこかで聞いた名前だろう。そう、幕末の欧米列強との開国条約で日本だけが一方的に義務付けられ、後に明治政府を長く苦しめた、あれだ。「片務的最恵国条項」といって、不平等条約の典型とされる。 問題のアマゾンも、この「片務的最恵国条項」で
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