電子書籍で個人出版したものとして話題の本書だけど、電子書籍版は未読だし、そのあたりの経緯もあまり知らないで読んだ。 遺伝子設計技術で開発されたイネの農場で「汚染」が発生、そのイネの遺伝子デザイナー(ジーン・マッパー)が原因究明を依頼される。 よくできたエンタメとして楽しく読める。 謎解きのプロットが縦軸としてすっとあって。主人公が謎の解決を依頼され、協力者をまず探し出す。で、この協力者が実は超すごい人で、途中は協力者がホームズ、主人公がワトソン的な感じで進行しつつも、でも最後は主人公がきっちり決める。また、少数精鋭のチームで動いているんだけど、その中のすごいいい人が、しかしどうも怪しい、とか。 それに加えて、拡張現実や遺伝子設計技術といったガジェットが未来社会を彩る。 以前読んだ短編が、同じ世界を舞台にしていた*1のだが、検索クラウドの修復機構の暴走によって人類がインターネットから「追放」
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