【ソウル=名村隆寛】新型コロナウイルスの感染が拡散し防疫体制が限界に近付いている韓国で、政府が進める医大の定員拡大や公立医大の設立などに反対する医師や研修医らが26日、再び無期限ストを始めた。 ストを行っている医師らは、韓国政府の医療政策に医療現場の意見が反映されていないとし、政策の全面的な見直しを求め21日にストを開始。韓国政府は26日未明まで医療界と交渉を続けたが、決裂した。 韓国政府は同日、首都圏の病院に勤務する医師に業務復帰命令を出し、命令に違反した場合、医師免許の取り消しや停止などの厳罰を下す方針を明らかにした。丁世均(チョン・セギュン)首相は会議で「患者の生命を引き換えにする集団行動(スト)を国民は絶対に認めない」と警告し、医師らに医療現場への復帰を求めた。 しかし、ストは続行され、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が直々に「原則的な法執行で強力に対処せよ」と厳命する事態となってい