作品の書き出しが大きな文字で書かれたカバーがかけられ、中身が見えないようにビニールにくるまれた本がずらりと並ぶ。タイトルも装丁もわからないまま、ただ書き出しだけを手がかりに本を選ぶという「ほんのまくら」フェアが今、思わぬ反響を呼んでいる。読み手の感性に訴える企画のいきさつについて、仕掛け人に話を聞いた。 【写真】その他の写真を見る フェアを企画したのは紀伊國屋書店新宿本店で仕入れを担当する伊藤稔氏。当初、1500冊ほど仕入れて、1ヶ月の期間中に7~800冊売れればと思っていたという。それが1ヶ月足らずで合計7000冊以上を売り上げる大ヒットに。ブレイクしたのは7月26日にフェアを開始して10日ほど過ぎた頃のことだ。 「8月5日に、人気ブロガーの伊藤聡(そう)さんがTwitterで『本の闇鍋だ』と写真付きで紹介してくださったのですが、その反響がすごくて、著名な方もコメントされて、それで一気に