今、光州事件を扱った韓国映画が話題だが、かつては軍の蛮行を描くなど不可能だったのが次第に可能となった時期、だから、そんなに古くはないが、もう昔の作品となった韓国映画に、主人公が故郷へ帰るさい、朝鮮戦争当時に起きた軍による住民虐殺を回想する場面があった。 その故郷とは離島のため、情報が届かないから戦争の情勢が不明で、島民たちは不安を感じていた。そこへ北朝鮮軍が上陸して、戦争は北が勝ったから従えと言う。これに積極的に応じた一部の島民のこびへつらう様子は憎たらしいので、みんな反感を抱くが、軍に従っている者に文句を言うと後が怖いので黙っている。しかし主人公の教師は我慢できずに抗議してしまう。 ところが、その北朝鮮軍とは変装した韓国軍だった。芝居をして住民を試し、北朝鮮に積極的に従う者を見つけ、見せしめに公開銃殺すると言い出したから、従っていた島民は仰天し、命乞いをする。 この無様な様子を見て、他の