カニバリズム(共食い)は、自然界ではそれほど珍しくない。だが、人間の共食いとなると、なぜか別の意味を帯びることになるようだ。イスラエル紙「ハアレツ」の考古学記者が、「食人」の人類史を概観する。 動物界ではカニバリズムは珍しくない 全体主義的な生き物であるアリのなかには、共食いで集団の規模をコントロールする種もあれば、「使えない」と判断された個体を食べる種さえある。状況が厳しくなり、食糧が乏しくなると、アリのコロニーは幼虫に手を出す。 極限状態での家族内の共食いは、他のさまざまな動物でも観察されている。たとえば、ストレスを感じているときに子孫を食べる行為は、クマから鳥や魚に至るまで、あらゆる動物種のあいだで見られる。 ハムスターやクマなどの動物は、不安になったり、飢えたりしたときに、子孫を食べることがある。あるいは、死産した子供や虚弱な子供を食べることもある。この行為には、母体を次の繁殖マラ
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