2009年に「言語という障害―知的障害者を排除するもの」という論文を かいた。もくじは つぎのとおり。 はじめに 1. 言語権という理念 1.1. ひとつの言語とはなにか 1.2. 言語権のひろがり 2. 知的障害と「言語」 3. 言語学の倫理―ジーニーを実験台にさせたもの 4. 共生の条件とされる「ことば」 5. 知的障害者をとりまく社会環境―言語という障害と能力主義 5.1. 言語と世界観 5.2. 知的障害の判定テストと言語 5.3. 能力の個人モデルから「能力の共同性」へ 6. 言語主義からの自由、そして言語権のユニバーサルデザインにむけて おわりに 参考文献 こうした問題に関連して、最近 気になっていることがある。それは「言語能力」によって刑罰の軽重が左右されてしまうということだ。 浜井浩一(はまい・こういち)は『2円で刑務所、5億で執行猶予』光文社新書で、つぎのように のべてい