米国の大学や研究機関では、女性研究者は採用や昇進で不利――米国の科学アカデミー、技術アカデミー、医学研究所などが9月18日、共同で行った調査の結果を発表した。科学技術分野での国際競争が激化する中、こうした現状は優秀な研究者の確保を阻害するとして、状況改善のための提言も行った。 報告によると、この40年間で米国の女性研究者比率はわずか3%からおよそ20%へと増加。科学技術関連の学士取得者については、2000年以降、女性が全体の半分以上を占めているという。しかし、大学の常勤ポストに就く博士号取得者は、男性が女性の4倍以上になるうえ、女性の方が全体的に給与が低く、昇進も遅い。また、大学職員1000人を対象にした調査では、「研究が評価されない」「プロジェクト参加の機会が少ない」との回答は、男性よりも女性の方が多かった。 報告では、大学や研究機関の幹部は、女性に不利な文化や組織構造を変えるよう努力す