2021年9月23日のブックマーク (3件)

  • 肉屋の娘だった、母のこと - あめゆきをとって

    私の実家は、地元では名の知れたコロッケ屋だった。 過去形なのはとうの昔に店を畳んだからで、店主だった母も、父も昨年相次いで亡くなった。 そのコロッケ屋は、元々は精肉店であった。 八幡神社近くの小さな店で、母が朝から晩まで切り盛りした。 父は、テーラー職人だったらしい。 らしいというのは、父が服を縫っているところを、一度たりとも見た事がないからだ。 二階の物置部屋で、黒のジャノメミシンとトルソーと洋裁道具が埃をかぶっていた。ベルト式の足踏みミシンはとても大切なものらしく、触ると父に酷く叱られた。 しかし、仕立ての仕事は全く来ない。父は昼間から酒を呑み、ぶらぶらと遊び歩いた。 手に職も学もない母は親きょうだいに頼り、実家の家業である肉を商って三人の子を養うしかなかった。 父はますます不貞腐れ、肉屋の仕事を一切手伝わなかった。それだけでなく、何かと実家に頼る母が憎くて仕方ないのだった。 最初の頃

    肉屋の娘だった、母のこと - あめゆきをとって
  • 7人ポッキー - 元うどん

    子供の頃に7人ポッキーの一人になってしまった。夜中に目が覚めたら何故か近所の神社にいてポッキーを一手に持っていた。ホラーだ。 隣の席のAくんも7人ポッキーだった。 ある日、学校の机に出した自分のポッキーをAくんは私に見せてくれた。その後、勢いよく折った。Aくんは私の方を見てどうだ!と笑った。Aくんの背骨も乾いた音をさせながらポッキーと同じ向きで折れた。音はしなかったが私の心も折れた。ホラー。 ありがたい7人ポッキーになった名誉と人を失ったAくんのお母さんは葬式で泣き崩れていたそうだ。その後のAくんのお家は、家業の金メッキ自転車屋の経営がうまく行かなくなり、夜逃げした。 私は震え上がり、また事情を知る親からも優しい圧力があり、ポッキーを大事に保管した。綿でくるんでゾウが踏んでも壊れない筆箱にいれて父が持ってきた手提げ耐火金庫に入れた。 7人ポッキーは古くから受け継がれており、このような場

    7人ポッキー - 元うどん
    colobinana
    colobinana 2021/09/23
    面白かった。“ 悩んだ結果、恋人がエスパー魔美の高畑さん並に頼りになるパターンにかけた“
  • 「プラネテス」2022年1月よりEテレにて放送決定! | NHKアニメワールド

    時は西暦2075年。人類は宇宙開発を推し進め、巨大な宇宙ステーションや月面都市を建設するまでになっている。地球、ステーション、月面の間には旅客機や貨物機が行き交うようになり、人々にとって宇宙は、遠い世界ではなく日常の世界になりつつある。 この時代、大きな問題となっているのは、宇宙開発にともなって発生するゴミ(デブリ)。使われなくなった人工衛星、ステーション建造時に出た廃棄物などのデブリは、地球周回軌道上を高速でまわっている。2068年に起きた高々度旅客機アルナイル8型とデブリの衝突事故は、多くの死傷者を出す惨事となり、デブリ問題が注目されるきっかけとなった。 主人公・星野八郎太(ハチマキ)は、宇宙産業の大手・テクノーラ社の社員。デブリ回収船トイボックスに乗り込み、仲間のフィーやユーリとともにデブリ回収の任にあたっている。ハチマキを中心に、新入社員タナベの登場、宇宙開発に反対するテロ組織「宇

    「プラネテス」2022年1月よりEテレにて放送決定! | NHKアニメワールド
    colobinana
    colobinana 2021/09/23
    これは楽しみ。