「雨音はショパンの調べ」の大ヒットから36年。いまはむしろ陽だまりが似合う(撮影/織田桂子)この記事の写真をすべて見る 子どもの頃から大の読書家。沢木耕太郎の対談集を読む。85年刊のフォトエッセイ集『私生活-PRIVE』には小林が撮影した沢木の取材中の写真が収録されている。沢木の『敗れざる者たち』は大好きな一冊(撮影/織田桂子) パルコの広告では淫靡と退廃をふりまき、「雨音はショパンの調べ」で時代のミューズになりながら、ある日きっぱりと姿を消した。そして四半世紀。女性誌の表紙で穏やかな微笑みを湛えて復活すると、いま、長い子育ての時間にも枯れなかったファッションへの思いを携えて歩き始めている。AERA 2020年5月18日号に掲載された「現代の肖像」から一部紹介する。 【写真】沢木耕太郎の対談集を読む小林麻美さん * * * 自然光が降り注ぐ東京湾に面したスタジオで、小林麻美(こばやし・