1860年代後半、ジャン・レオン・ジェローム協力のもと、シャルル・バルグが制作したリトグラフによるデッサン手本集「Cours de dessin」。この美術教育機関向けに販売されたリトグラフ集を書籍の形で一冊にまとめたのがこちらの本です。 フランス芸術アカデミーの規範に基づいたいわゆる「アカデミック」なデッサン指導はまず手本を模写するところから始まり、段階的に現物の石膏像のデッサン、人物モデルのデッサンへと進められました。これはその最も初期段階である「お手本の模写」という訓練法のために作られた手本集の資料本となります。 帯にはデカデカと完全復刻版とありますが、残念ながら本来60x46cmのリトグラフであったものが書籍サイズに縮小されており、そのままの状態で実践的に使える手本としての性質は失われています。 しかしながら当時販売されたプレートがすべて掲載された豪華な内容である事は間違いないので