「人前で話すのが苦手」という人は多いです。しかし、その原因をきちんと分析し、簡単な練習をつみちょっとしたコツを掴めば必ず改善できます。 人と話すと心拍数が上がる、声や手が震える、汗が出てくるなどの症状は、「対人不安」から生じています。それなのに多くの話し方教室では十把一絡げに、「あがり症は場数を踏めば治る」と説明しています。しかし残念ながら「あがり症」は場数では治りません。少なくとも、緊張しながらの場数をいくら踏んでも改善は見込めません。これはスキル不足の問題ではなく、脳のメカニズムの問題だからです。 そもそもなぜ人はあがるのでしょう。実は、「あがり」は脳が正常に働いている証拠でもあるのです。私たち人間の脳は生命維持のためのセキュリティ機能を備えています。たとえば、危険を察知したとき私たちの体はとっさに飛びよけますよね。これは脳のセキュリティシステムが物理面から生命を守ろうと作動した結