東京薬科大の市田公美教授や防衛医科大の松尾洋孝講師、東大医学部附属病院の高田龍平助教らの研究グループは、生活習慣病の一つである高尿酸血症について、尿酸の排泄に働く「尿酸トランスポーターABCG2遺伝子」の変異による腸管からの尿酸排泄機能の低下が発症の主要な原因の一つとなっていることを発見し、3日付(日本時間4日)の英科学雑誌「Nature Communications」(オンライン版)で発表した。 同グループによると、従来は腎臓のみが尿酸の排泄を制御し、血清尿酸値に強く影響を与えていると考えられていた。腸管からの尿酸排泄の重要性が示されたことで、新たな視点からの予防や、治療薬の開発につながることが期待されるという。 今回の研究で同グループは、ABCG2遺伝子の尿酸排泄機能の低下が高尿酸血症を引き起こすメカニズムを検討。みどりヶ丘病院(大阪府高槻市)、東京慈恵会医科大附属病院(東京都港区)