集団予防接種をめぐるB型肝炎訴訟で、菅直人首相は28日、首相官邸で原告患者らと面会し、「(感染の)拡大を防ぐ努力が結果として十分でなかった。国を代表して心からおわびする」と謝罪した。これに先立ち、細川律夫厚生労働相は和解のための基本合意書の調印式を実施。全国10地裁で争われている訴訟は事実上終結する。 国は予防接種によるB型感染ウイルスへの感染者は約45万人と推定し、今後30年間で最大3兆2000億円の支払いが必要になるとみて、増税も検討している。 基本合意書では、予防接種での注射器使い回しによりウイルスに感染させた責任を国が認めた。原告との協議機関や、原因究明機関の設置も盛り込まれた。 【関連記事】 菅首相は危機管理を間違えた=みんなの党・渡辺喜美代表インタビュー 首相はマネジメント能力がない=民主・川内博史衆院科技委員長インタビュー 「解散総選挙」と「会期延長70日」の密