荒木田 岳の備忘録 311の衝撃は、私の、そしてフクシマに住む多くの人の生活を、変えてしまった。 仕事をふやすことも、「走り続ける」ことも苦手な私だが… ここには、福島大学の教員(行政政策学類・准教授・地方行政専攻)として最低限発信しておきたいことを書くことにする。 社会がゆっくりと音も立てずに崩れていく 人知れず南極の氷がとけていくように 福島にいると、それが手に取るようにわかる。 当初は、「巨象」と戦うようなつもりで始めたブログであるが、すっかり意気消沈して先が続かなくなっている。 書く材料も、書きたいことも山ほどあるのだが、書くことを躊躇させる材料が多すぎる。人目を気にするタイプではない方だと思うが、福島の現実は厳しすぎて、つい読み手の気持ちを忖度し、考え込んでしまう。 職場から帰って、明かりを落とした部屋で、食卓の白熱灯の下、ひとりで不健康な夜食を口にしながら「いま、妻や子どもはど