兵庫県立柏原高校(丹波市柏原町東奥)の1年生278人が、冬休みの課題として取り組んだ「方言の聞き書き」がまとまり、全7巻、約400ページの文集が完成した。祖父母らに昔の暮らしや遊びについて尋ね、方言や言い回しを残したまま文字に起こしている。調査を担当した国語科の吉田究教諭(42)は「今は使われない言葉や、昔の生活などが分かる貴重な資料に仕上がった」と話している。(阿部江利) 調査は、地域の「文化遺産」である方言の良さを見直すとともに、授業では鍛えにくい「聞く、話す」能力を高めるため1年生全員が参加した。 生徒が話を聞いたのは、市内在住の60代後半~70代前半が多く、牛を飼うのが当たり前だったという昔の暮らしぶり、「はんむき」(メンコ)や「おじゃみ」(お手玉)といった昔の遊び、イナゴやドジョウが食卓に上がった食生活などが方言を交えて語られている。 また、戦争体験についても証言が集まり、兄弟の