福島第一原発事故から3年が経過しても、福島にはいまだ故郷に帰れない人々が多い。その避難者の神経を逆なでするような、「原発バンザイ映画」がまもなく公開される。その仰天映画の内容とは‥‥。 2月12日、参議院議員会館講堂で映画の試写会が開かれた。その上映が終了すると、会場からは拍手が湧き起こったという。 その映画のタイトルは「パンドラの約束」。原発を称賛していることで話題となっているドキュメンタリー作品だ。4月19日の公開を前に行われた試写会の主催者は、自民党電力安定供給推進議連だった。この議連は細田博之議員を会長として、原発推進派の議員たちの本丸とされている。 つまり、観客は推進派の面々である。映画への評価が高いのは当然だろう。 しかし、そう単純なことではなさそうだ。入手した映画のパンフレットには、こう記されていた。 〈米国で観客の75%が原子力反対者であったにもかかわらず、終了時にはその8