もう45年ほども前の話です。 確か、私が小2の冬休み中、ずいぶん寒い日のことでした。 滅多に仕事を休まない母が、高熱で仕事を休むことになりました。 自分で電話をかけたら仮病と思われるかもしれないとのことで、私が母の職場に電話をかけた記憶があります。 後から考えれば、きっと、インフルエンザだったろうと思います。 うつりやすい病気だから母の寝ている部屋に入ってきてはいけないときつく言われていました。 母は朝から食事もとってなかったので、私はふすま越しに「何か食べんといかん。」と何度も話しかけていましたが、 「今は食べれん。」との返事がくるばかりでした。 私の心配は募る一方で、半泣きになりながら、兄に「母ちゃんが死んでしまうかも知れん。」と何度も話していました。 その声が母に聞こえたのでしょうか、昼頃になって、ふすま越しに声をかけられ、ふすまを少しだけ開けて話をしました。「焼きそばを買ってきて欲