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  • 池上裕子『越境と覇権 ロバート・ラウシェンバーグと戦後アメリカ美術の世界的台頭』 | Living Well Is the Best Revenge

    現代美術に関する実に刺激的な研究書が刊行された。日人の研究者によるこれほどの水準の研究を私はほとんど知らない。書が発表された経緯を知るならばその理由も明らかであろう。あとがきによれば、書は「Dislocations: Robert Rauschenberg and the Americanization of Modern Art, circa 1964」というタイトルで2007年にイェール大学に提出された博士論文が原型であり、その後、序章を完全に書きかえて「The Great Migrator: Robert Rauschenberg and the Global Rise of American Art」というタイトルとともに2010年にThe MIT Pressから出版された研究の日語版である。著者も述べるとおり、二つのタイトルの相違に著者の問題意識の微妙な変化がうかがえる。

    池上裕子『越境と覇権 ロバート・ラウシェンバーグと戦後アメリカ美術の世界的台頭』 | Living Well Is the Best Revenge
  • 『日本美術全集第19巻 拡張する戦後美術』 | Living Well Is the Best Revenge

    小学館版「日美術全集」の第19巻、「拡張する戦後美術」が刊行された。編者は椹木野衣。『日・現代・美術』の著者による編集であるから、初めから常識的な通史となるはずがなかったとはいえ、予想をはるかに超える過激な内容である。図版が掲載された作家のうち、岡太郎、草間彌生、杉博司であれば理解することは困難ではない。しかし例えば次のような「作家」を私たちはどのようにとらえればよいか。山下清、三松正夫、山作兵衛、杉山寧、ジョージ秋山、糸井貫二、牧野邦夫、神田日勝。おそらく私も含めて初めて目にする名前がいくつかあるはずだ。そしてこれまで知っていたとしても美術の文脈から排除されてきた「作家」の名も多い。彼らを果たして一つの文脈に組み込むことが可能であるかという点が書の賭け金だ。書には椹木以外にも総論として山下裕二、コラムとして四の論文が掲載されている。しかし私の見るところ、福住廉の「肉体絵画

    『日本美術全集第19巻 拡張する戦後美術』 | Living Well Is the Best Revenge
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