共産党はウイグル文化を根絶やしにしようとしている(政府の許可で撮影されたウルムチの再教育施設) BEN BLANCHARD-REUTERS <元大学学長らに近づく死刑執行――出版・報道・学術界壊滅で中国共産党は何をもくろむ?> 新疆大学の学長だったタシポラット・ティップが中国・北京の空港で拘束されたのは2017年3月のこと。その後、「党に忠誠を尽くすよう見せ掛けて、実は民族主義者であるという『両面人(二面性を持つ者)』」などのレッテルを貼られ、「国家分裂主義者」として中国共産党から執行猶予2年付きの死刑判決を受けた。 ティップは日本の東京理科大学に留学し、博士号を取得した地理学と地質学の専門家だ。拘束から2年以上が経過した9月中旬、国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルは家族や複数の情報源の調査の結果、ティップの死刑が近く執行される恐れがあると判断。即時の無条件釈放を呼び掛ける声明