総務省が放送局とアニメ製作会社などの取引の際に発生する「局印税」と呼ばれる慣習に関心を深めている。局印税は、放送局がアニメをテレビ放送にかける際に作品のプロモーション効果あるとして、収益の中から一定の割合の還元を製作・製作委員会などに求めるものである。 通常のアニメの利益は、出資金額の比率に応じて利益の分配をする。出資比率以上、あるいは出資金がない場合に利益を要求する慣習のなかで、優越的な地位の濫用が起きるのではないかと総務省は注視する。 総務省は近年、放送局と番組製作会社における取引の適正化を目指した取り組みを強化している。そのひとつが「放送コンテンツの製作取引適正化に関するガイドライン」の作成だ。ここで望ましい取引きのありかたを提示する。 大企業が多い放送局と中小企業が多い製作会社との間では優越的な地位の濫用による不公正な取引が起こりがちで、それを阻止する狙いがある。 2020年6月3