少しでも効果があると思うと、どんなに代償が大きくても、やめられないんだね。消費増税も、法人減税も、そして、金融緩和も。穏健な財政さえすれば、痛みも少なく、大きな効果が得られるのだが、どうしても信じられないらしい。経営改善には凡事の徹底が何より大切なのだと説いても、即効を求めて奇手に走り、失敗を繰り返すのと一緒である。 消費増税は、2014年度をマイナス成長に突き落とす抜群の威力を見せたし、法人減税は、配当を2割増やして設備投資を2%だけ伸ばすという偉大な成果を上げた。金融緩和は、円安と株高で景気を浮揚させたものの、消費税には抗すべくもなく、異次元第二弾を打って、せっかくの原油安メリットを無駄にする立派な貢献をした。 皆さんは、ため息が出ないだろうか。どうして、増税幅を刻み、投資減税にとどめ、好機を素直に受け取るという、平凡な対処で済ませられないのだろう。犠牲を秤にかけない極端な政策が、成長